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費用・依頼のしかた 2026.09.12

法人の決算だけ税理士に頼むといくら?顧問契約なしの費用相場

公開日:2026年9月12日

費用・依頼のしかたのコラム

毎月の顧問料までは必要ないけれど、決算と法人税の申告だけは税理士に任せたい。そう考えて相場を調べると、6万円から30万円まで、事務所によって数倍の開きがあることに気づくと思います。

この記事では、決算申告だけを依頼したときの費用相場と、なぜここまで金額が開くのかを整理します。年間300件を超える法人の決算を扱っている立場から、実際に金額を左右している要素も具体的に書きます。

決算申告だけの相場は15万〜25万円

決算と法人税の申告だけをスポットで依頼した場合の費用は、帳簿の状態と会社の規模によって大きく変わります。ひとつの目安として、おおむね次の4つの価格帯に分かれます。

価格帯どんなケースか
6万円台〜最安クラス。オンライン専門やキャンペーン価格
8万〜15万円帳簿が整っている小規模法人の価格帯
15万〜25万円一般的な相場とされる帯。対面・顧問前提の事務所を含む
20万〜30万円以上消費税の申告あり、取引が多い、論点が複雑

「相場は15万〜25万円」と紹介されることが多いのは、対面を前提とした事務所を含めた帯だからです。ここ数年はオンライン専門の事務所が増え、6万円台から10万円台前半という価格帯も珍しくなくなりました。相場の幅が広がっているのは、事務所の運営コストの差がそのまま料金に出るようになったためです。

顧問契約と比べるといくら違うか

顧問契約の場合、月額の顧問料に加えて決算料が別途かかるのが普通です。仮に月3万円の顧問料なら年36万円、そこに決算料15万円が乗って年間51万円ほどになります。

これに対してスポットで決算だけを依頼すれば、年間の税理士費用は15万〜25万円に収まります。設立して間もない会社や、まだ利益が小さい会社にとっては、この差はそのまま手元資金の差になります。

実務でよくあるパターン

設立1期目は顧問契約を結ばずスポットで決算だけ依頼し、売上が伸びて月次の数字を見る必要が出てきた段階で顧問契約に切り替える。この順番で進める会社が多いです。最初から顧問契約を結んで、使いきれずに解約するケースの方が目立ちます。

6万円から30万円まで開く4つの理由

同じ「決算申告のみ」でも、金額が数倍違うのには理由があります。見積りを比べるときは、次の4点が同じ条件になっているかを確認してください。

1. 帳簿ができているかどうか

最も金額を左右するのがここです。会計ソフトへの入力が済んでいて、残高も合っている状態なら、税理士の作業は決算整理と申告書の作成だけで済みます。一方、領収書と通帳のコピーを渡すだけの状態なら、記帳代行が上乗せされます。格安をうたう事務所の「〇万円〜」は、ほぼ例外なく記帳が済んでいる前提の金額です。

2. 仕訳の件数

帳簿ができていても、仕訳の件数が多ければ確認の手間は増えます。多くの事務所が件数による加算を設けており、500件を超えたあたりから段階的に上がる料金表が一般的です。領収書・請求書・口座履歴・カード履歴の合計数が、おおよその仕訳件数だと考えてください。

3. 消費税の申告があるか

課税事業者になると、法人税の申告書に加えて消費税の申告書が必要になります。作成する書類が1つ増えるだけでなく、取引ごとに税区分を確認する作業が発生するため、加算されるのが通常です。さらに、2割特例・簡易課税・原則課税のどれを選ぶかで有利不利が変わるため、その判断まで含むかどうかも事務所によって違います。

4. 単発で重い論点があるか

不動産や車両の売買、期限後申告、設立1期目、決算期の変更、解散・清算。こうした論点が1つ入るだけで作業量は大きく変わります。見積りを取る段階で伝えておかないと、後から追加料金の話になりがちです。

決算だけの依頼が向いている会社

次のような会社であれば、顧問契約を結ばずスポットで決算だけ依頼する形が合います。

  • 会計ソフトへの入力を自社でできている
  • 取引の件数がそれほど多くない
  • 毎月税理士に相談したい論点が特にない
  • 固定費を増やしたくない

逆に、近く融資を受ける予定がある、月次の数字を見ながら経営判断をしたい、従業員が増えて給与や社会保険の処理が複雑になってきた、という場合は顧問契約の方が結果的に安くつきます。年1回のやりとりでは、判断が必要な場面に間に合わないためです。

安さで選ぶ前に確認したいこと

見積りを受け取ったら、この4点を確認してください

1つでも曖昧なら、依頼する前に質問しておくと後のトラブルが減ります。

  • 「〇万円〜」の内訳:記帳、消費税申告、各種届出が別料金になっていないか
  • 納期:申告期限に間に合うスケジュールか。決算日を過ぎてから記帳を含めて依頼すると、間に合わないことがあります
  • 納品されるもの:決算書と申告書の控えだけか、総勘定元帳まで受け取れるか
  • 申告後の質問対応:納品後に税務署から連絡が来たときに対応してもらえるか

特に納期は見落とされがちです。法人税の申告期限は原則として決算日の翌日から2か月以内で、期限を過ぎると無申告加算税や延滞税がかかります。青色申告の承認が取り消される場合もあります。

なぜオンライン専門だと安くなるのか

相場より大幅に安い金額を見ると、何か抜けているのではないかと不安になると思います。価格差の理由はおおむね次の3つで、作業を省いているわけではありません。

1. 顧問契約を持たず、決算だけに絞っている

顧問料は、毎月の訪問や面談、随時の相談対応まで含んだ料金です。これらを行わず決算申告だけに業務を絞れば、その分の人件費がかかりません。

2. 来所も郵送のやりとりもない

来客のための事務所スペース、書類の郵送往復、その都度の日程調整。オンラインで完結させると、これらのコストと時間がまるごと不要になります。

3. 同じ手順を数多く回している

規模も業種もばらばらの案件を都度組み立てると時間がかかりますが、受ける条件を絞って同じ流れで処理すれば、1件あたりの時間は短くなります。年間300件を超える処理量が、そのまま単価の低さにつながっています。

ただし向き不向きははっきりあります

顧問契約に含まれる月次のチェックや、随時の相談対応は付きません。数字を見ながら相談したい会社には、顧問契約のある事務所の方が合います。

当事務所の料金

当事務所は顧問契約を行わず、決算・確定申告のスポット依頼だけをお受けしています。来所は不要で、やりとりから納品まですべてオンラインで完結します。

基本料金は35,000円(年商500万円以下の法人)です。年商、仕訳件数、消費税申告の有無などに応じた加算方式をとっており、実際のご依頼では4万円から10万円程度に収まることが多くなっています。見積りは作業に入る前に内訳を示してお伝えします。

料金に含まれるのは、決算書の作成、法人税・地方税の申告書の作成、電子申告の代行、必要な各種届出の提出、税務署からの連絡対応です。帳簿ができていない場合の記帳代行もお受けしていますが、その場合は決算日の2か月前までにご相談ください。

まとめ

決算申告だけを税理士に依頼する費用相場は15万〜25万円です。金額が事務所によって大きく違うのは、記帳が済んでいるか、仕訳の件数、消費税申告の有無、特殊な論点の有無という4点の前提が揃っていないためです。見積りを比べるときは、この4点を同じ条件にしたうえで並べてください。

決算・確定申告だけ、オンラインで頼めます

顧問契約は不要です。全国どこからでも、来所なしで法人の決算から電子申告までお引き受けします。

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税理士 澤田大志

税理士 澤田 大志

澤田大志税理士事務所 代表。近畿税理士会 枚方支部所属(登録番号149197)。京都大学経済学部卒。オンライン専門の税理士事務所として、年間300件を超える法人の決算・確定申告を行っています。